図面から始まる北欧家具
北欧家具は特に図面をしっかり描くことが大事でして、この図面にミスがあると北欧家具の場合は、大きな狂いが出てきて、最初からつくり直さなくてはなりません。
正確な図面を描けるまで勉強することは必要でして、描けるようになったら、その後は図面に支持されている通りの厚さやフォルムになるまで手道具と器械を上手に使って加工するのですが、作業を早くするために機械で出来る限りギリギリまで追い込んでから、手道具を使って形を整えていく方法が好ましく、効率よく作業を進められます。
また、一部の加工は、高速で回転するカッターを使ったのですが、これはかなり切れ味も良くて危ない代物でして、緊張しながら使用したわけですが、私が留学中に学校で使用していた刃物は古い時代の物でして、ヨーロッパでもとっくに使用を禁止しているくらいでして、扱い方を間違えると高速な回転によって大きな反発を受け、骨折するだけではとどまらずに、最悪の場合はもっとひどいことになる恐れがあります。
同じようなタイプの刃物も用意されていましたが、私が創りたいと思っている北欧家具は、その新型のものでは作ることができず、仕方なく旧型の機械を使うしかなく、恐る恐る使い方を教えてもらい、何度も試してから、実際に北欧家具を加工しました。
緊張と闘いながら、作業をしていたわけですが、慣れとは恐ろしいもので人間は心に余裕を持って作業してしまうと、注意する意識が薄れ、危なく大怪我をするところでした。
集中力と緊張感
北欧家具を作るのにも刃物の付いた機械を使用することもあり、集中力を必要とするわけでして、ある程度の緊張感がある中で作業を行えば無事に怪我をすることなく作成することも出来ると思いますが、これが量産する現場で200回も300回も同じ加工をすると、どうしても集中力も緊張感もなくなり、非常に危険をともなう事になります。
例えば299回までは問題なく加工できたとしても、300回目で指を切断させてしまったりとか、骨を折ってしまったりしては割にあいませんし、今後、北欧家具を作ることが出来なくなってしまう体になるかもしれません。
このような事故を未然に防ぐためにも、道具や機械を正確に使うノウハウや、工程でのリスクを見通す事の出来る能力が必要いなってくると思います。
少し話が変わりますが、以前に私が作った北欧家具がありまして、座り心地の良い椅子を製作した事があるのですが、背もたれの部分が薄くて板の準備が大変でした。
薄い板をまげているようにも見える北欧家具ですが、実際は厚みのある部材から、理想のフォルムになるように削り出し、ある程度まで材料を道具のみを使用して削り取り、それから南京鉋を用いて曲面を丁寧に形作っていくわけですが、背もたれの部分は4枚の板を使っており、接着されているわけではなく、隙間のないようにお互いの側面を均等にするのが難しかったですが、バネのようにしなって動くようになっています。
ですので、座って腰をかけ、背もたれによりかかった時の感覚は素晴らしいですよ。